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第2回日本橋をあそ歩  ロボットを前身・後進させるプログラミング講習や電子工作教室を体験 [日本橋街めぐり]

◆大阪・日本橋の魅力を歩いて探ろう-。「日本橋をあそ歩」の第2回目が、2018年10月29日、女性3人を含む9人が参加して行われた。3Dプリンターを販売する大手情報機器専門店や電子部品販売店、ロボット製作から講習までをしている電子機器専門会社までを訪ねて、エレクトロニクスものづくりの現場を学んだ、そして最後は紙コップを使ってすもうロボットを作る電子工作教室の体験と、参加者は充実した半日を過ごしていた。電子機器専門会社ではロボットを動かす基本であるプログラミングの講習を受けて、自分たちで作ったプログラムでロボットを前身・後進させていた。

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集合写真.jpg
エレクトロニクスモノづくりの街でんでんタウンを知る街歩き


 大阪メトロの恵美須町駅に集合した参加希望者たち9人が、日本橋総合案内所の職員などの案内で、最初に訪ねたのは上新電機J&Pテクノランドだった。ここは最新のパソコンからデジタルカメラ、スマートフォン、組立パソコンパーツ、3Dプリンターまでを揃えた大阪・日本橋でんでんタウン最大級の大型情報機器専門店である。

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ジョーシンJ&Pテクノランドでは3Dプリンターを勉強した

 4階は組立パソコン、周辺機器や3Dプリンター、二足歩行ロボットが並ぶ売り場である。担当者がスマートフォンで二足歩行ロボットを動かしてみせると、参加者はいずれもエレクトロ二クス・モノづくりに関心を持つ人たちで、「学習させることはできないの」「価格は」といった質問が飛び出していた。
 担当者は「このロボットの価格は税込で7万4000円です。学習させることはできず動かして遊ぶ程度のロボットです」と答えていた。

 お目当ての3Dプリンターのコーナーは、エスカレーターを上がったところにある。商品と実際に作った模型を前に「どのような使われ方がされているのか」や、大阪らしく「売れてますか」と、突っ込んだ質問も飛び出していた。

 これには「フィギュアの原型を作ったり、大学での教材用などとしても売れています」といい、販売台数も毎月コンスタントのようで、質問した人も驚き顔だった。
 コーナーの片隅には何故か、40年ほど前のパソコン黎明期の人気パソコン・MZ-80B(シャープ製)が置いてある。案内役からは「ディスプレイもまだブラウン管で白黒でしたし、記録メディアにはカセットテープが使われていました」などの説明に、懐かしそうに見つめる人もいた。

 単に街を見て歩くだけでなく、このように担当者から説明を聞いたり、実際に自分たちの手で作ってみることが出来るのが、エレクトロニクス・モノづくりの街である日本橋でんでんタウンの〈あそ歩〉企画ならでは。

■モノ作りの楽しさ

 次に訪ねたのは電子部品などエレクトロニクスモノづくりには欠かせないパーツや機器がたくさん揃っている電子部品販売店のシリコンハウス共立(日本橋5丁目)。

 まずは1階売り場をぐるっと回って、並んでいる商品の種類の多さに目をシロクロさせていた。そこには子供向けの電子工作キットから真空管アンプ、LEDライト、ケーブルなどから、なじみ深い携帯電話のアクセサリーからiPodやiPhone関連グッズも販売されている。

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シリコンハウス共立ではものづくり工作教室を見学

 3階に上がると、ここの目玉はものづくり工作教室。ハンダ付けの仕方から教えてくれるというから、入門者でも電子工作の面白さを勉強できる。下の階へ降りてキットを買って、この教室で作ってみることも出来る。

 この街の魅力のひとつは、単にモノを販売するだけではなく、モノ作りの方法と楽しさを一から教えてくれるというところにある。
 日本橋でんでんタウンのメイン通りから家電店は消えてしまって、電気の街の姿は様変わりしてしまったけれど、しぶとく生き続け、多くの人たちがこの街へ足を運んでいるのも、こんな所に秘密が隠されているようである。

 ものづくり工作室の入り口のワゴンに無造作に置いてあったのがジャンク品の空気圧ゲージ。1個100円からと書かれている。見学者に関心はこれにも注がれていた。
 解体された機器本体から取り外されたものが販売されているのだが「山積みされていましたが、今は数少なくなりました。購入して何に使われるのかは分かりません」というが、モノづくりファンの心を惹くようである。

■教育ロボットの現場

 3軒目の訪問先、ダイセン電子工業は教育用ロボットの製作・販売と教育を主業務としている。
 2005年にインテックス大阪でロボットの世界競技大会「ロボカップ」が開かれることになって、それに合わせて大阪発のロボットで参戦しよう、と競技用ロボットを作ったのが同社だった。約100チームが参加した世界大会の中で、大阪発のロボットは見事優勝することが出来た。

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ロボットのプログラミングを実習

 こうした同社のロボットは競技大会に出場するとともに、学校での教育にも使われている。それはロボットを組み立てるだけでなく、動かすために必要なプログラムを作るのに、楽しみながら役立つからである。
 プログラムと言っても難しいコンピューター言語や数字を書かなくても、同社が開発したアプリ「Cスタイル」を使うと、ブロックを積み重ねるように、必要なパーツをパソコン画面で並べるだけでいい。

 そこで参加者が体験したのは、ロボットが1秒間前進して停止することと、1秒間後進して停止するといったプログラムを作ること。
 用意されたタブレットを使って、画面上にあるアイコンをドラッグ。前進する時間を1秒間にして、そこで停止すると設定し、ロボット側にそのプログラムをダウンロードすると、ロボットは1秒間前進して停止した。
 基本中の基本のプログラムだが、それが出来た時には参加者からは「オッー」と声が上がり、笑顔になっていた。

■紙コップで電子工作

 最後は日本橋筋商店街振興組合の会議室で紙コップとモーターを使ってのすもうロボットを作る電子工作教室体験。参加者1人ひとりに用意された紙コップなど材料を使って早速挑戦してみる。

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紙コップを使ってすもうロボットを作る電子工作教室

 すもうロボットの足になるのが模型などに使われる小型のモーターである。それを紙コップに取り付け、牛乳パックで作ったリモコンに乾電池を取り付け、ケーブルでモーターとつなぐと完成。
 出来た紙コップロボットを使って、今度は紙で作った土俵で相撲大会。参加した人たちは、まるで子供になったかのように、歓声を上げて繰り返し紙コップロボットを戦わせていた。

 日本橋あそ歩に協力したダイセン電子工業は小中学生にロボット作りの指導を初めて15年になるが「最近はユーチューバーになりたいといった子供たちが多くなっていますが、電子工作の楽しさを教えて、技術者を育てていきたい」と話しており、そうした想いが伝わったのか約半日の体験ツアーに全員満足気な表情だった。






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